BASARA再開
2008-07-07
諸事情があって、今までアウトブレイブの方を優先して書いてきましたが、ようやくBASARAを再開できる余裕が出てきました。
BASARAの方が好きな方、本当に申し訳ありませんでした。
とりあえず、今後は交互に執筆という形に戻そうと思っています。
三
タカヤは剣虎と刀狼と名乗る細身の人型機動兵器を前に暴魂を構えて対峙しつつ、計器に目を向けて緋炎皇のダメージを確認する。派手に転ばされた物の機体に深刻なダメージは無いとわかりひとまずは安堵した。それと共に目の前にいる剣虎と刀狼に対し戦意が湧き上がる。
「やってくれたな・・・・・・お返しだ!!」
タカヤは感情に任せ、構えもせずに立っている敵機にアクセルローラーで間合いを詰める。
「砕けろ!!」
突進の勢いを暴魂に乗せ、右腕側から横薙ぎに振るう。PTクラスなら一撃で確実に破壊できる威力を手前に立っている突進してきた機体に渾身の力を込めて叩きつけた。
だが、機体越しに伝わる手ごたえはタカヤが予想していたものより遥かに小さかった。なぜなら、敵は暴魂の根元に左手の青竜刀を打ち込こまれ、更に緋炎皇の左腕を押さえられ回転を殺されてしまったからだ。
まただ・・・また同じ失敗をしてしまった。繰り返したシミュレーションでは暴魂を受け止められてから1分も経たぬ内に敗北している。敗北、絶望、負け犬、犬死・・・・・・頭の中でさまざまな言葉が浮かんで消えた。だが―――――
「無様だな、リーベンレン。こんな愚図がよくも俺達に挑もうとしたもんだな」
その声は嘲笑と共にタカヤの耳に入ってきた。ディスプレイの端にオープンチャンネルの表示がされている。だとすると、この声はこの機体の・・・・・・
「鉄鋼牙のパイロットか!?」
「そうだよ。俺は『李=燕仁(リー=エンジン)』鉄鋼牙1号機『剣虎』のパイロットだ。あっちの刀狼と間違えるなよ?」
「うるせえ! さっさと離――」
剣虎をふりほどこうと緋炎皇の腕を振り回そうとするタカヤ。だが、振りほどくどころか無様に蹴り倒されてしまった。
「素人だな」
リーの抑揚の無い冷たい声が必死に起き上がるタカヤに浴びせられる。
「立ち回りも攻め方も、おそらくは思考も・・・・・・立派なのは武器と機体だけで他は何もかもが足りなすぎる。よくもそんな腕でこの場に立てたものだな」
「黙れ!!」
タカヤは暴魂を剣虎に向けてなぎ払うも、再び青竜刀で受け止められ鍔迫り合いの形になった。機体の出力を最大まで上げるものの、鍔迫り合いの状態はほとんど動かない。剣虎は細身の体にも関らず、重量級の緋炎皇と同等以上の出力を持っているというのか?
それは機体同士の性能はともかく、パイロットの力量が著しく劣っているタカヤにとってほぼ唯一の明確なアドバンテージが消されたに等しかった。
「くそ……くそっ!!」
既に最大限にまで入れているレバーを折れんばかりにタカヤは押し込む。すると、ついに均衡は崩れた。剣虎は緋炎皇の出力に耐えられなくなったのかわずかながらも後退し始めた。
これを好機と見たタカヤはこれを逃すまいと一度引き、渾身の力を込めて機体を剣虎に叩きつける。だが・・・・・・
「!?」
タカヤは自分の目を疑った。今そこにいたはずの剣虎が一瞬で消えたのだ。タカヤは慌ててレーダーを目視すると剣虎の反応は消えておらず緋炎皇の前方にあり、タカヤはすぐさまモニターに目を戻す。
「遅い!!」
李の声とが聞こえてくると同時に空中から襲いかかる。
「『流星戟(リュウシンチー)』!!」
剣虎の青竜刀が緋炎皇を右袈裟に叩き込まれ、大きな衝撃が緋炎皇とタカヤを襲う。
「うわぁぁ!!」
幸か不幸か衝突の衝撃が大きく、装甲を切り裂かれる前に緋炎皇は吹き飛ばされて再び地面を転がった。無論、ダメージも馬鹿に出来るものではない。一体、あの一瞬でこれほどの事をどうやって・・・・・・
それが頭によぎったのもつかの間、倒れている自分めがけ剣虎が青竜刀を振り上げていた。
「切れなかったか。どうやら角度が悪かったみたいだな。だが、結局は同じ事!!」
必死に体勢を戻そうとするタカヤ、だが倒れた時に頭を激しく揺さぶられたためか眩暈が起きて、すぐには操作ができそうにない。これでは明らかに間に合わない、逃げれない!!
「タカヤ君!!」
突如聞こえてきた声と共に、弾丸が剣虎を撃つ。レナの白冷姫だ。自分が独断先行していたせいでもあるが、ようやく来てくれた。タカヤは剣虎が白冷姫に視線を移した隙にどうにか脱出して距離をとる。
しかし、レナは突撃しながらただ弾丸をばら撒くばかりで効果的にダメージを与えられていない。その証拠に剣虎は避けようとすらしていない。放たれる弾丸を悠々と青竜刀で受けている。
「こっちも素人か、相手にする価値もなさそうだが、蝿に周りを飛ばれるのはうるさくて敵わないな・・・・・・リンドウ!!」
「は、はい!!」
剣虎が動くと同時に後方に待機していた刀狼も動き出す。タカヤも追おうとするが、さっきの眩暈がまだ続いており機体のバランスを保つだけでも辛い。
「レナ逃げろ!! 逃げるんだ!!」
タカヤは動けない自分を情けなく思いながらもただ叫ぶしかできない。
「こいつらは地上用の機体だ!! 白冷姫ならこいつらの射程外にいける!!」
「で…でも!!」
「早くしろ!! じゃないとこいつら―――」
「もう遅い!!」
タカヤの必死の叫びをさえぎるように李の声が響く。
「リンドウ加速だ! 合わせろ!!」
「は・・・・・はい!!」
先行していた剣虎が止まると共に刀狼は背中のスラスターを使い再加速した。その二機の間に細い線のような物が光沢を放っている。あれは鎖・・・・・・? 機体を繋げているのか?
しかし、タカヤが二機の行動を理解するような暇は無かった。剣虎は接合しているきわめて長い鎖を掴み、まるで砲丸投げのような大きく刀狼を振り回す。
「飛べぇ!!」
李の咆哮と共に刀狼が上空へと逃げている白冷姫に向かい投げられる。そしてそれを追って剣虎もスラスターで飛び上がった。その速度は白冷姫の上昇速度を超え、瞬く間に追いすがる。その光景を見てタカヤはようやくさっきの攻撃・流星戟が何をしたのかを悟った。だとすると、レナが危ない!!
「レナ逃げろ!!挟まれたら終わりだ!!」
だが、その叫びは遅かった。追い越した刀狼の急降下、追いすがる剣虎の急上昇。二機の軌道が交差した時、白冷姫の機体は彼らの間にある鎖に絡めとられていた。
「キャァァァァァァァァァ!!」
「レナァァァァァァァァァァァ!!」
「終わりだリーベンレン!! 『破炎鞭』(パーイェンビエン)」
剣虎と刀狼の左腕にある銃口が白冷姫へと向けられた。タカヤは眩暈を押してスラスターを使い飛び上がる。だが、彼らのいる空へは絶望的に遠かった。
BASARAの方が好きな方、本当に申し訳ありませんでした。
とりあえず、今後は交互に執筆という形に戻そうと思っています。
三
タカヤは剣虎と刀狼と名乗る細身の人型機動兵器を前に暴魂を構えて対峙しつつ、計器に目を向けて緋炎皇のダメージを確認する。派手に転ばされた物の機体に深刻なダメージは無いとわかりひとまずは安堵した。それと共に目の前にいる剣虎と刀狼に対し戦意が湧き上がる。
「やってくれたな・・・・・・お返しだ!!」
タカヤは感情に任せ、構えもせずに立っている敵機にアクセルローラーで間合いを詰める。
「砕けろ!!」
突進の勢いを暴魂に乗せ、右腕側から横薙ぎに振るう。PTクラスなら一撃で確実に破壊できる威力を手前に立っている突進してきた機体に渾身の力を込めて叩きつけた。
だが、機体越しに伝わる手ごたえはタカヤが予想していたものより遥かに小さかった。なぜなら、敵は暴魂の根元に左手の青竜刀を打ち込こまれ、更に緋炎皇の左腕を押さえられ回転を殺されてしまったからだ。
まただ・・・また同じ失敗をしてしまった。繰り返したシミュレーションでは暴魂を受け止められてから1分も経たぬ内に敗北している。敗北、絶望、負け犬、犬死・・・・・・頭の中でさまざまな言葉が浮かんで消えた。だが―――――
「無様だな、リーベンレン。こんな愚図がよくも俺達に挑もうとしたもんだな」
その声は嘲笑と共にタカヤの耳に入ってきた。ディスプレイの端にオープンチャンネルの表示がされている。だとすると、この声はこの機体の・・・・・・
「鉄鋼牙のパイロットか!?」
「そうだよ。俺は『李=燕仁(リー=エンジン)』鉄鋼牙1号機『剣虎』のパイロットだ。あっちの刀狼と間違えるなよ?」
「うるせえ! さっさと離――」
剣虎をふりほどこうと緋炎皇の腕を振り回そうとするタカヤ。だが、振りほどくどころか無様に蹴り倒されてしまった。
「素人だな」
リーの抑揚の無い冷たい声が必死に起き上がるタカヤに浴びせられる。
「立ち回りも攻め方も、おそらくは思考も・・・・・・立派なのは武器と機体だけで他は何もかもが足りなすぎる。よくもそんな腕でこの場に立てたものだな」
「黙れ!!」
タカヤは暴魂を剣虎に向けてなぎ払うも、再び青竜刀で受け止められ鍔迫り合いの形になった。機体の出力を最大まで上げるものの、鍔迫り合いの状態はほとんど動かない。剣虎は細身の体にも関らず、重量級の緋炎皇と同等以上の出力を持っているというのか?
それは機体同士の性能はともかく、パイロットの力量が著しく劣っているタカヤにとってほぼ唯一の明確なアドバンテージが消されたに等しかった。
「くそ……くそっ!!」
既に最大限にまで入れているレバーを折れんばかりにタカヤは押し込む。すると、ついに均衡は崩れた。剣虎は緋炎皇の出力に耐えられなくなったのかわずかながらも後退し始めた。
これを好機と見たタカヤはこれを逃すまいと一度引き、渾身の力を込めて機体を剣虎に叩きつける。だが・・・・・・
「!?」
タカヤは自分の目を疑った。今そこにいたはずの剣虎が一瞬で消えたのだ。タカヤは慌ててレーダーを目視すると剣虎の反応は消えておらず緋炎皇の前方にあり、タカヤはすぐさまモニターに目を戻す。
「遅い!!」
李の声とが聞こえてくると同時に空中から襲いかかる。
「『流星戟(リュウシンチー)』!!」
剣虎の青竜刀が緋炎皇を右袈裟に叩き込まれ、大きな衝撃が緋炎皇とタカヤを襲う。
「うわぁぁ!!」
幸か不幸か衝突の衝撃が大きく、装甲を切り裂かれる前に緋炎皇は吹き飛ばされて再び地面を転がった。無論、ダメージも馬鹿に出来るものではない。一体、あの一瞬でこれほどの事をどうやって・・・・・・
それが頭によぎったのもつかの間、倒れている自分めがけ剣虎が青竜刀を振り上げていた。
「切れなかったか。どうやら角度が悪かったみたいだな。だが、結局は同じ事!!」
必死に体勢を戻そうとするタカヤ、だが倒れた時に頭を激しく揺さぶられたためか眩暈が起きて、すぐには操作ができそうにない。これでは明らかに間に合わない、逃げれない!!
「タカヤ君!!」
突如聞こえてきた声と共に、弾丸が剣虎を撃つ。レナの白冷姫だ。自分が独断先行していたせいでもあるが、ようやく来てくれた。タカヤは剣虎が白冷姫に視線を移した隙にどうにか脱出して距離をとる。
しかし、レナは突撃しながらただ弾丸をばら撒くばかりで効果的にダメージを与えられていない。その証拠に剣虎は避けようとすらしていない。放たれる弾丸を悠々と青竜刀で受けている。
「こっちも素人か、相手にする価値もなさそうだが、蝿に周りを飛ばれるのはうるさくて敵わないな・・・・・・リンドウ!!」
「は、はい!!」
剣虎が動くと同時に後方に待機していた刀狼も動き出す。タカヤも追おうとするが、さっきの眩暈がまだ続いており機体のバランスを保つだけでも辛い。
「レナ逃げろ!! 逃げるんだ!!」
タカヤは動けない自分を情けなく思いながらもただ叫ぶしかできない。
「こいつらは地上用の機体だ!! 白冷姫ならこいつらの射程外にいける!!」
「で…でも!!」
「早くしろ!! じゃないとこいつら―――」
「もう遅い!!」
タカヤの必死の叫びをさえぎるように李の声が響く。
「リンドウ加速だ! 合わせろ!!」
「は・・・・・はい!!」
先行していた剣虎が止まると共に刀狼は背中のスラスターを使い再加速した。その二機の間に細い線のような物が光沢を放っている。あれは鎖・・・・・・? 機体を繋げているのか?
しかし、タカヤが二機の行動を理解するような暇は無かった。剣虎は接合しているきわめて長い鎖を掴み、まるで砲丸投げのような大きく刀狼を振り回す。
「飛べぇ!!」
李の咆哮と共に刀狼が上空へと逃げている白冷姫に向かい投げられる。そしてそれを追って剣虎もスラスターで飛び上がった。その速度は白冷姫の上昇速度を超え、瞬く間に追いすがる。その光景を見てタカヤはようやくさっきの攻撃・流星戟が何をしたのかを悟った。だとすると、レナが危ない!!
「レナ逃げろ!!挟まれたら終わりだ!!」
だが、その叫びは遅かった。追い越した刀狼の急降下、追いすがる剣虎の急上昇。二機の軌道が交差した時、白冷姫の機体は彼らの間にある鎖に絡めとられていた。
「キャァァァァァァァァァ!!」
「レナァァァァァァァァァァァ!!」
「終わりだリーベンレン!! 『破炎鞭』(パーイェンビエン)」
剣虎と刀狼の左腕にある銃口が白冷姫へと向けられた。タカヤは眩暈を押してスラスターを使い飛び上がる。だが、彼らのいる空へは絶望的に遠かった。
コメント
コメントの投稿
トラックバック
この記事へのトラックバックURL
http://suou00.blog57.fc2.com/tb.php/318-e2073413



