6th BREAK 『大 敵−アーク・エネミー−』 第3章
2007-06-08
ようやく小説更新しました。
きっと「これはスパロボ小説じゃない!!」と思う人もいるかもしれませんが、とりあえずロボットは出していきますので見捨てないでくださいwwwwww 3
5人の男の影に、カギを開ける音。どうやらいつものレクリエーションが始まるようだ。
「よう、元気にしてたか?」
挨拶代わりとばかりに、先頭の男に顔面を蹴りつけられた。それに耐える事も出来ずジンは地面に叩き付けられる。地面との衝突音より先に聞こえてきた男達の笑い声が嫌悪と共に耳に突き刺さった。
そこからは、いつものとおりだ。殴られ、蹴られ、壁に叩きつけられ、罵られ続ける。そんなワンパターンな虐待を必死になって耐えるジン。だが、今日はいつものワンパターンさとは様子が違っていた。
「普通に殴るのも飽きたな・・・・・趣向変えてみるか」
男はポケットからタバコを取り出して火をつける。嫌な予感がする・・・・・。
「まず始めに、目玉焼きってのどうだ?」
「お、いいな」
タバコを吸いだした男の言葉に、回りが楽しそうに反応し、ジンの身体を押さえつけてきた。
目はやられるわけにはいかない。そう思った瞬間、ジンは反射的に手を振り払って右後方にいる男の顔に拘束されたままの手を叩き付け、前方に踏み込みながら返す刀で両手をタバコを咥えた男の顎に叩き付けた。
倒れて呻き声を上げる二人の男を見て、ジンは自分の行為の愚かしさを悔いる。今、自分が歯向かってしまえばカズエとアヤネを危険に晒してしまうだけだ。それを知っていたのに目を潰される恐怖に負けて、とっさに反応した自分の軽率さが憎い・・・・・。
だが、ジンには後悔する暇さえなかった。後頭部を殴りつけられてジンは床に叩きつけられる。
「この野郎・・・・・舐めた真似しやがって!!」
残っていた3人の男達は、ジンの行動に恐怖を感じたのか必死になって押さえつける。ジンは両手と両足を押さえられ、更に一人が馬乗りになって完全に動きを抑えられてしまう。
「おい、悠長な事やっていたらまたやられるぞ!! ナイフよこせ、こいつの腱を切って動けないようにしてやる!!」
男の叫びを聞いて、ジンは背筋を寒くする。冗談じゃない、健を切られてしまっては戦うどころの話じゃない。それだけはさせまいと必死になって抵抗するが今の体力では男たちを跳ね除ける事は不可能だ。
「くそ! やめろ!!」
「うるせえ!! 大人しく諦めろ!!」
ナイフの先端が右腕の皮膚を突き破り、わずかな痛みと出血をもたらす。もう駄目なのか?
その時・・・・・・
「おいやめろ!! お前らそいつから離れるんだ!!」
いつもは黙って見ているだけの監視が血相を変えて飛び込んでくる。何を慌てているのか知らないが、やたら息を荒げている。
「なんだ? 今、こいつに自分の立場をわからせているんだから邪魔するな!!」
「そんな場合じゃねえ! 会長の娘がこいつに会いに来るんだぞ!!」
「なにぃ!?」
自分にナイフを突き立てていた男は間の抜けた声を出しながら 先端の刺さったナイフを抜いた。傷の深さから察して動きに支障は無いだろう。
だが、一体なぜマユがここへ来たのか・・・・・・ジンには全く理解できずにいた。自分は一度マユを殺そうしているのだ。血縁とはいえそんな男の下に顔を出したいと思うはずが無いし、第一レンジが許可を出すはずが無い・・・・・。
「何なんだよ、突然・・・・・。追い返したほうがいいんじゃないか?」
「でも、そんな事をして会長に目をつけられたら・・・・・」
どうやら、理解できないのはここにいる男達も同じようだ。どう対処すればいいかわからず挙動不審になっている。
そんな慌てふためく男達の事など知る由も無くマユは来た。静かに、だがしっかりとした足取りで牢の中に入り、起き上がり座っている自分にマユは屈み込んで顔を近づける。
「兄さん・・・・・・久しぶりです」
「大体一週間程度だ。久しぶりと言うほどじゃない」
「顔をあわせるのは5年ぶりだから」
確かにマユの言うとおりだ。あの時の再会は機体越しだった。
5年と言う時間は思いの他大きい。まだ小学生だったマユは既に子供では無くなり、自分のように手を血で汚す仕事についていたのだから・・・・・・。
それはマユも同じだったのか、ジンの顔についている血の汚れを手でふき取り顔を見つめてくる。
「私も変わったけど、兄さんはもっと変わったね」
「・・・・・・怖くなったか?」
「違う、逆なの。兄さんの目は、私や父さん・姉さんと暮らしていた時よりも『生きてる』って感じがする。日本にいた時の目は、まるで何も見ていないみたいで怖かったから・・・・・
だから、今は変わってくれたのが不謹慎なんだけど嬉しくて・・・・・」
そう言いながらマユは目を伏せた。考えてみれば、あの頃の家族をジンはほとんど覚えていない。大半の時間を街での喧嘩に費やし、家に帰ってもノブユキとトレーニングをしているか部屋で寝ているかのどちらかだったからだ。だから、マユとは兄妹なのに互いの事はほとんど理解していない。それでも、マユは自分を家族として心配してくれるのか・・・・・。
「マユ様、あまり時間を取るわけには・・・・・」
一人の男が弱々しくマユに話しかけてくる。こいつらにしてみれば、マユは自分達のゲームを邪魔しに来たような物だ。それに下手をしたらマユがレンジに報告する事によってジンが解放されて報復される事を恐れているのが表情から漏れている。つくづく、レンジと言う男は誰からも理解されていないようだ。
ジンがそんな事を考えているとは露知らず、男達は必死にマユをここから引き離すべく必死になって説得している。
「こんな場所に来てはいけませんよ」
「もし、偶然何かが起こって貴女が危険な目にあったら、会長が・・・・・」
「悪い事は言いません、早くこの場から立ち去りましょう」
よくここまで感情のこもらない言葉が吐ける物だとジンは感心した。その台詞の上滑り具合はある意味、芸術なのでは無いかとすら思える。
無論、そんな言葉がマユの心に響くわけも無い。だが、ある一言がこの場の空気を一変させた。
「会長の心配をわかってあげてください。会長は貴女の事を家族として本当に心配して・・・・」
「兄さんだって家族なんです!!」
突然の怒声に、男達が怯む。
「確かに兄さんは許されない事をしました・・・・・。ですが、それでも私には大切な兄さんなんです。だから、最後に一度会いたかった、話をしたかった・・・・・・兄さんが死んでしまう前に!!」
マユは、涙を流しながらジンの首に抱きついた。その体は小刻みに震え、耳元で聞こえるマユの声にジンは妹の思いをようやく理解できたような気がした。
「マユ、お前が俺を大切に思っていてくれた事・・・・・・素直に嬉しいと思っている。だから・・・・・」
「兄さん?」
「役に立ってくれ」
その言葉と共にジンは突然動きだし、素早くマユの腕を掴み、一瞬でその細首と右腕を抑えつける。
「動くな!! 動くとこいつがどうなっても知らないぞ」
首と腕を捻じり上げられたマユが苦痛にうめく姿を見て男達は騒然とする。一人が銃を構えたものの、苦しむマユを見て戸惑っているのか銃口が宙を泳いでいる。
「やめろ!! そんな真似してただで済むと思っているのか?」
さっきまで自分にナイフを突きつけていた男が声を上ずらせて、テンプレじみた言葉を叫ぶ。既にさっきまでの優位性はこの男には無い。
「ただで済まないのはお前らの方だ。さっさとカギを出して、俺の拘束を解け。さもなければ俺はマユの腕をへし折る。
そんな事になったらどうなる? 俺が逃げても捕まって殺されても、お前らはマユを傷つけるのを止めずにいたという事になる。そうなったら・・・・・・わかるよな? まあ、安心しろ。殺しはしないさ。大切な人質だから、死んでいたんじゃ意味が無い」
男達の表情が変わっていくのが薄暗い中でもよくわかった。やはり、こいつらはレンジと言う男を理解できていない。ここまでくればあと一押しだ。
「どうやら、俺の言う事がわかっていないらしいな。だったら、見ればいい。お前達の行動が結果として現れる瞬間をな」
その言葉と共にジンはマユの腕に一気に力を込める。そして狭い牢獄の中に嫌悪感の塊のような鈍い音とマユの悲鳴がこだました。
きっと「これはスパロボ小説じゃない!!」と思う人もいるかもしれませんが、とりあえずロボットは出していきますので見捨てないでくださいwwwwww 3
5人の男の影に、カギを開ける音。どうやらいつものレクリエーションが始まるようだ。
「よう、元気にしてたか?」
挨拶代わりとばかりに、先頭の男に顔面を蹴りつけられた。それに耐える事も出来ずジンは地面に叩き付けられる。地面との衝突音より先に聞こえてきた男達の笑い声が嫌悪と共に耳に突き刺さった。
そこからは、いつものとおりだ。殴られ、蹴られ、壁に叩きつけられ、罵られ続ける。そんなワンパターンな虐待を必死になって耐えるジン。だが、今日はいつものワンパターンさとは様子が違っていた。
「普通に殴るのも飽きたな・・・・・趣向変えてみるか」
男はポケットからタバコを取り出して火をつける。嫌な予感がする・・・・・。
「まず始めに、目玉焼きってのどうだ?」
「お、いいな」
タバコを吸いだした男の言葉に、回りが楽しそうに反応し、ジンの身体を押さえつけてきた。
目はやられるわけにはいかない。そう思った瞬間、ジンは反射的に手を振り払って右後方にいる男の顔に拘束されたままの手を叩き付け、前方に踏み込みながら返す刀で両手をタバコを咥えた男の顎に叩き付けた。
倒れて呻き声を上げる二人の男を見て、ジンは自分の行為の愚かしさを悔いる。今、自分が歯向かってしまえばカズエとアヤネを危険に晒してしまうだけだ。それを知っていたのに目を潰される恐怖に負けて、とっさに反応した自分の軽率さが憎い・・・・・。
だが、ジンには後悔する暇さえなかった。後頭部を殴りつけられてジンは床に叩きつけられる。
「この野郎・・・・・舐めた真似しやがって!!」
残っていた3人の男達は、ジンの行動に恐怖を感じたのか必死になって押さえつける。ジンは両手と両足を押さえられ、更に一人が馬乗りになって完全に動きを抑えられてしまう。
「おい、悠長な事やっていたらまたやられるぞ!! ナイフよこせ、こいつの腱を切って動けないようにしてやる!!」
男の叫びを聞いて、ジンは背筋を寒くする。冗談じゃない、健を切られてしまっては戦うどころの話じゃない。それだけはさせまいと必死になって抵抗するが今の体力では男たちを跳ね除ける事は不可能だ。
「くそ! やめろ!!」
「うるせえ!! 大人しく諦めろ!!」
ナイフの先端が右腕の皮膚を突き破り、わずかな痛みと出血をもたらす。もう駄目なのか?
その時・・・・・・
「おいやめろ!! お前らそいつから離れるんだ!!」
いつもは黙って見ているだけの監視が血相を変えて飛び込んでくる。何を慌てているのか知らないが、やたら息を荒げている。
「なんだ? 今、こいつに自分の立場をわからせているんだから邪魔するな!!」
「そんな場合じゃねえ! 会長の娘がこいつに会いに来るんだぞ!!」
「なにぃ!?」
自分にナイフを突き立てていた男は間の抜けた声を出しながら 先端の刺さったナイフを抜いた。傷の深さから察して動きに支障は無いだろう。
だが、一体なぜマユがここへ来たのか・・・・・・ジンには全く理解できずにいた。自分は一度マユを殺そうしているのだ。血縁とはいえそんな男の下に顔を出したいと思うはずが無いし、第一レンジが許可を出すはずが無い・・・・・。
「何なんだよ、突然・・・・・。追い返したほうがいいんじゃないか?」
「でも、そんな事をして会長に目をつけられたら・・・・・」
どうやら、理解できないのはここにいる男達も同じようだ。どう対処すればいいかわからず挙動不審になっている。
そんな慌てふためく男達の事など知る由も無くマユは来た。静かに、だがしっかりとした足取りで牢の中に入り、起き上がり座っている自分にマユは屈み込んで顔を近づける。
「兄さん・・・・・・久しぶりです」
「大体一週間程度だ。久しぶりと言うほどじゃない」
「顔をあわせるのは5年ぶりだから」
確かにマユの言うとおりだ。あの時の再会は機体越しだった。
5年と言う時間は思いの他大きい。まだ小学生だったマユは既に子供では無くなり、自分のように手を血で汚す仕事についていたのだから・・・・・・。
それはマユも同じだったのか、ジンの顔についている血の汚れを手でふき取り顔を見つめてくる。
「私も変わったけど、兄さんはもっと変わったね」
「・・・・・・怖くなったか?」
「違う、逆なの。兄さんの目は、私や父さん・姉さんと暮らしていた時よりも『生きてる』って感じがする。日本にいた時の目は、まるで何も見ていないみたいで怖かったから・・・・・
だから、今は変わってくれたのが不謹慎なんだけど嬉しくて・・・・・」
そう言いながらマユは目を伏せた。考えてみれば、あの頃の家族をジンはほとんど覚えていない。大半の時間を街での喧嘩に費やし、家に帰ってもノブユキとトレーニングをしているか部屋で寝ているかのどちらかだったからだ。だから、マユとは兄妹なのに互いの事はほとんど理解していない。それでも、マユは自分を家族として心配してくれるのか・・・・・。
「マユ様、あまり時間を取るわけには・・・・・」
一人の男が弱々しくマユに話しかけてくる。こいつらにしてみれば、マユは自分達のゲームを邪魔しに来たような物だ。それに下手をしたらマユがレンジに報告する事によってジンが解放されて報復される事を恐れているのが表情から漏れている。つくづく、レンジと言う男は誰からも理解されていないようだ。
ジンがそんな事を考えているとは露知らず、男達は必死にマユをここから引き離すべく必死になって説得している。
「こんな場所に来てはいけませんよ」
「もし、偶然何かが起こって貴女が危険な目にあったら、会長が・・・・・」
「悪い事は言いません、早くこの場から立ち去りましょう」
よくここまで感情のこもらない言葉が吐ける物だとジンは感心した。その台詞の上滑り具合はある意味、芸術なのでは無いかとすら思える。
無論、そんな言葉がマユの心に響くわけも無い。だが、ある一言がこの場の空気を一変させた。
「会長の心配をわかってあげてください。会長は貴女の事を家族として本当に心配して・・・・」
「兄さんだって家族なんです!!」
突然の怒声に、男達が怯む。
「確かに兄さんは許されない事をしました・・・・・。ですが、それでも私には大切な兄さんなんです。だから、最後に一度会いたかった、話をしたかった・・・・・・兄さんが死んでしまう前に!!」
マユは、涙を流しながらジンの首に抱きついた。その体は小刻みに震え、耳元で聞こえるマユの声にジンは妹の思いをようやく理解できたような気がした。
「マユ、お前が俺を大切に思っていてくれた事・・・・・・素直に嬉しいと思っている。だから・・・・・」
「兄さん?」
「役に立ってくれ」
その言葉と共にジンは突然動きだし、素早くマユの腕を掴み、一瞬でその細首と右腕を抑えつける。
「動くな!! 動くとこいつがどうなっても知らないぞ」
首と腕を捻じり上げられたマユが苦痛にうめく姿を見て男達は騒然とする。一人が銃を構えたものの、苦しむマユを見て戸惑っているのか銃口が宙を泳いでいる。
「やめろ!! そんな真似してただで済むと思っているのか?」
さっきまで自分にナイフを突きつけていた男が声を上ずらせて、テンプレじみた言葉を叫ぶ。既にさっきまでの優位性はこの男には無い。
「ただで済まないのはお前らの方だ。さっさとカギを出して、俺の拘束を解け。さもなければ俺はマユの腕をへし折る。
そんな事になったらどうなる? 俺が逃げても捕まって殺されても、お前らはマユを傷つけるのを止めずにいたという事になる。そうなったら・・・・・・わかるよな? まあ、安心しろ。殺しはしないさ。大切な人質だから、死んでいたんじゃ意味が無い」
男達の表情が変わっていくのが薄暗い中でもよくわかった。やはり、こいつらはレンジと言う男を理解できていない。ここまでくればあと一押しだ。
「どうやら、俺の言う事がわかっていないらしいな。だったら、見ればいい。お前達の行動が結果として現れる瞬間をな」
その言葉と共にジンはマユの腕に一気に力を込める。そして狭い牢獄の中に嫌悪感の塊のような鈍い音とマユの悲鳴がこだました。
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